巨大なカニの看板はインパクト大!室蘭本線・虎杖浜駅とは?

室蘭本線の虎杖浜駅を紹介します。白老町の西端にある虎杖浜地区は、海の景観が印象深いエリアとなっています。国道36号線に出て、インパクトのある巨大なカニのオブジェも見ておきましょう。

白老町も西端へ!室蘭本線も折り返し地点に突入!

白老町を西側に進んでいく室蘭本線は、竹浦駅からさらに進んで白老町の最西端まで差し掛かっていきます。室蘭本線の営業距離的には、このあたりがちょうど路線の折り返し地点です。ここからさらに100キロ以上、室蘭本線は進んでいくことになります。この説明だけでも、北海道の大きさの一端が感じられるのではないでしょうか。

白老町の西端にある虎杖浜(こじょうはま)エリアは、古くから農業には向いていない土地とされており、現在でもあまり農業を営んでいる方は多くありません。その代わり、この土地では漁業が他の場所以上に発展し、広大な太平洋で獲れるタラは白老町の名産品のひとつとなっています。

国道36号線沿いに広がっている太平洋で獲れるタラ、そしてたらこが、白老町の名産のひとつとなっています。

虎杖浜エリアは釣り客も多く、釣り竿が写真のようにいくつも立てられています。

虎杖浜エリアは海の景観を撮影するにも、絶好のスポットです。

また、虎杖浜エリアには「虎杖浜温泉」という温泉地が形成されており、温泉宿や温泉施設、お土産物屋などが数多く建ち並んでいます。虎杖浜温泉は湧出量が道内一ともいわれており、1960年代ごろには温泉宿が競うように乱立していました。現在は少し寂れた温泉街となっていますが、古き良き温泉街の雰囲気がそのまま残っており、非常に心安らぐ場所になっています。

釣り場にも近い温泉施設「アヨロ」。朝6:00から営業しており、釣り客からも好評の施設です。

古き良きおもむきある建物が印象的な「ぬくもりの湯」

すぐ隣には、新しく建てられた宿泊施設もあります。

白老町最後の駅!虎杖浜駅とは?

室蘭本線の23個目の駅である虎杖浜駅は、白老町と登別市の境界線上にあります。小さな駅舎を持った無人駅であり、利用客はあまり多くありません。かつて温泉街が現在より栄えていた時代には、観光客などで賑わいを見せていた時代もありましたが、現在では次の駅「登別駅」にある登別温泉に観光客が取られてしまっていることもあり、ローカル線的な雰囲気が色濃くなっています。

虎杖浜駅は1980年には無人化されており、このころにはほとんど利用者がいなくなっていたと考えられます。しかし、登別駅へ向かう列車や特急も通ることから、電車の往来自体は比較的多い駅だと言えるでしょう。

駅舎外観。同じ室蘭本線の「遠浅駅」と全く同じ構造です。屋根の色のみ、遠浅駅がえんじ色で虎杖浜駅が銀色と違ったものになっています。

駅構内の様子。地元の方が設置したテーブルや花などが印象的です。

時刻表。運行本数は比較的多く、札幌行の普通列車も停車します。

ホームの様子。簡易的な跨線橋がかけられています。この日は奇跡的に地元の方がいらっしゃいました。

苫小牧・岩見沢方面の線路。ホームは非常に簡素なつくりです。

跨線橋から見た虎杖浜地区の様子。遠くには太平洋も広がっています。

駅の裏手には、山が広がっています。

室蘭・長万部方面の線路。

自転車が数台停められており、少ないながらも利用者がいることが分かります。

虎杖浜駅周辺スポット:かに御殿

虎杖浜駅で下車後、札幌方面に国道36号線を歩いていくと、巨大な熊のモニュメントが目にとまります。このお店はマルヨシ水産という会社が経営しており、新鮮なカニ料理を中心に食事を提供するレストランと、生鮮食品を含むお土産物を取り扱うお店が隣接した場所となっています。

海外からの観光客も数多く訪れる場所であり、虎杖浜エリアにおける一大観光拠点として営業しています。

巨大な熊の姿はインパクト抜群。写真を撮る観光客の方も数多くいらっしゃいました。

巨大なカニのモニュメントもあり、遠くからでもお店の場所を確認することができます。

店内でも、大きなクマの置物が出迎えてくれます。

お土産物店には定番の北海道土産からなかなか手に入らない海鮮系のお土産まで、様々な種類の商品が並んでいます。

冷凍品であれば、遠くへの持ち運びも可能です。

かに御殿の名の通り、冷凍のカニが豊富に取り扱われています。

巨大なサケの干物が数多く並んだ「干物コーナー」は、まさに壮観です。

レストランでは海鮮丼やカニ料理を中心に、北海道らしい料理を味わうことができます。レストランは広々としており、団体客でも問題なく座ることができます。

虎杖浜駅のまとめ

虎杖浜駅は利用客の少ない小さな無人駅ではありますが、近くに温泉街や釣り場などを構える隠れた観光スポットのひとつとなっています。雄大な太平洋の姿や、寂れていながらも昔ながらの風情を感じることのできる温泉宿など、ぜひとも列車を降りて立ち寄りたい場所も数多くあるのです。
室蘭本線は白老町を飛び出して、登別温泉でも有名な登別市へと向かっていきます。次回は観光客の乗り降りも多い「登別駅」へと、車窓の変化を楽しみながら進んでいきましょう。

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むらはし

むらはし

北海道の鉄道に魅せられた平成世代。北海道に数多くある秘境駅、廃線間近の路線などを巡り、その素晴らしさを伝えたいと思っています。

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