上川町の層雲峡氷瀑まつりの様子を紹介します。気象状況は悪いものの、美しくライトアップされた氷像たちは心を洗うほど綺麗です。足を運んでみれば、きっと思い出に残る一夜を過ごすことができるでしょう。前編はこちらをご覧ください。
ここまでひどい日はなかなかない!?猛吹雪の中でシャッターを切り続ける筆者!
訪れた日に現地のホテル従業員の方にうかがったところ、筆者が訪れた日の天候は「1年のうちでもなかなかない」ほどの荒れ模様だったようです。
そんな最悪なコンディションの中ではありますが、これも仕事のうち。まだ行ったことがないという方のために、少しでも魅力をお伝えしたいと思います。
今回に限らず、北海道の猛吹雪は視界が真っ白になり、特に厳寒時には顔が痛くなってしまうほどのものです。そんな中前回もお伝えしたとおり、筆者はモッズコートにストール、下は普通のジーパンという超軽装で訪れてしまいました。
厳寒期の夜間に訪れる場合には、上下スキーウェアのような恰好をして行くのがベストです。風が強い日には、顔を隠すことのできる防寒マスクなどもあるとよいでしょう。とにかく1月下旬から2月中旬ごろまでの上川地方の寒さをナメてはいけません。
写真のように、本来ならば上だけでなく下もきちんとした防寒装備が必須です。
寒ささえ除けば、目の前に夢のような世界が広がる!
【PM7:55 ライトアップされたメイン氷像は、外からも中からも楽しめる!】
層雲峡氷瀑まつりは、寒ささえ耐えることができれば、日常ではなかなかお目にかかることのできない夢のような世界を楽しむことができるお祭りです。様々な趣向を凝らした氷像を、心行くまで楽しむことができます。
会場内で最も大きい「メイン氷像」は、内部に入ることができるうえに、外側から上ることもできます。外からも中からも楽しめるのがポイントです。氷像内は外に比べるととても暖かく、筆者が訪れた日のように天候の良くない日にはずっと留まって居たくなります。
メイン氷像の前には、氷でかたどられたドラゴンが鎮座しています。
メイン氷像のモチーフは「氷のお寺」。極寒期にしか見ることのできないお寺は、ぜひとも足を運んでおくべきでしょう。
まずは外側からお参りします。階段は非常に滑りやすいため、細心の注意が必要です。
会場のおよそ3割ほどの面積を占めているメイン氷像には渡り廊下が設けられており、氷像の中心部分を遠くから撮影することもできます。
外側から楽しんだら、内部にも入ってみましょう。上下から巨大なつららが伸びているさまは、なかなか見られない不思議な光景です。
天井部分を見上げると、無数のつららが真下に伸びています。カラフルなライトに照らされてとても綺麗です。
恋人たちが愛を誓いあう、ピンク色のライトが印象的なブースです。
ローマの「真実の口」を模したブースです。
メイン氷像の目の前には、小川が流れています。氷像のライトアップも相まって、自然と人造物が溶け合う不思議な空間が形成されています。
お腹もしっかり満たそう!氷瀑まつりのグルメスポットとは?
【PM8:15 あまりの寒さと吹雪に耐えかねて、売店へと避難!】
40分ほどずっと外に居たうえに、吹きすさぶ雪をまともに受け続けていたために筆者は身も心も冷たくなってしまっていました。たまらず、中央ステージの近くにある売店へと避難します。
売店では様々なグルメの他、お土産なども数多く販売されており、この日は悪天候だったこともあって老若男女、国籍も様々な方々が数多く集まっていました。
筆者は当日眼鏡をかけていましたが、およそ10分ほどにわたって外気との気温差で眼鏡が曇り続けており、売店内部の状況を把握するのもひと苦労でした。写真で湯気が立ち上っているように見えるのは、カメラレンズの曇りによるものです。何度拭っても曇りが取れませんでした。
座って食事をとることもできる場所も用意されています。巨大なストーブが、売店全体を温めています。
売店には温かい食べ物や飲み物を求めて、様々な方々が押しかけていました。
今回は「ザンギ専門店ICHI」で、ザンギ(唐揚げ)を2種類注文しました。
左が塩ザンギ、右が醤油ベースのナイスザンギです。
塩ザンギはクセがなくあっさり味で、ほんのりとブラックペッパーが香ります。
ナイスザンギは醤油とニンニクのパンチが効いており、後味がしっかり残る味わいとなっています。また、ひとつひとつのサイズも大きめです。
売店に隣接する形で、土日限定でオープンしている「北の氷酒場」もあります。かまくら風の氷像の中で、燗酒やハイボールなどをいただくことができます。
わかりやすい看板が立っています。
内部は場末の酒場風の雰囲気です。
バーカウンターも、きちんとしたものが設けられています。
氷像の上に打ちあがる巨大な花火!これを見ずして氷瀑まつりは語れない!
【PM8:30 いよいよ氷瀑まつりのメイン、花火の打ち上げ!】
売店で温まっているうちに、花火の打ち上げの時間が近づいていることに気づきました。あわてて外に出て、中央ステージの前に行きます。ステージ前にはすでに人だかりができており、花火の打ち上げを今か今かと待ちわびています。
ステージでは日本語の司会と中国語の通訳が交互に行われています。これはどのイベントでも行われているようです。
花火の打ち上げは3月までは毎日行われており、3月からは土日のみの開催となります。ただし、気象条件によっては打ち上げが取りやめられることもありますが、この日の天気でも問題なく打ちあがったため、よほどのことがなければ打ち上げが行われるのでしょう。
司会の方のカウントダウンがあり、いよいよ花火が打ちあがります。この日のお祭りも、いよいよクライマックスです。
猛烈な吹雪の夜空に、花火が打ちあがります。
花火は比較的低空で打ちあがるため、かなり見やすくなっているのも特徴です。
ライトアップされた氷像と花火のコントラストは非常に美しいものです。
猛吹雪の中の花火ではありましたが、これはこれで雰囲気があってよかったと思います。
花火の打ち上げはおよそ10分程度行われました。大きなしだれ花火が打ちあがって、来場した方々の手袋の「バフッバフッ」という拍手とともに、花火の打ち上げが終了しました。
層雲峡氷瀑まつりまとめ
筆者が訪れた日はたまたまコンディション的には最悪ではありましたが、このような日はむしろ珍しく、普段は非常に穏やかな天候の中で氷像のライトアップや花火などを楽しむことができます。
気温がマイナス20度を下回ることも珍しくない、極寒の中でしか楽しめない素晴らしい催しを、ぜひ実際に体感してみてはいかがでしょうか。
Ichiro
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