オロロンラインの銭函について紹介します。小樽市の外れにある銭函は、3つの海水浴場を持つ集落です。また、恵比須岩と呼ばれる巨大な岩は、古来からパワースポットとして崇められてきました。かつては重要な漁場として栄えた銭函は、海と共生してきた集落と言えます。
小樽市に隣接する景勝地・銭函とは?
小樽市から朝里まで行き、さらに10キロほど東に進んでいくと、小樽市の外れにある「銭函」という地域に入ります。小樽市の外れで、石狩市にも入っている銭函エリアは、3つの代表的な海水浴場を抱えている「海のある集落」です。
この場所は、アイヌ人が住んでいた時代から、サケ漁やニシン漁が盛んな地域でした。「銭函」という名前の由来は、漁業全盛期に漁師の各家庭にひとつ「銭箱」という頑丈な箱が設置されており、儲かったお金をそこに入れて大切に保管していたというところからきています。
銭函は、小樽と共に北海道内で最も早く拓けた場所であり、鉄道の開通も早かった場所でした。ニシン漁が最盛期を迎えた際には、北海道経済の中心を担っていた場所のひとつでもあり、「ヤン衆」と呼ばれる出稼ぎ労働者が毎日汗を流していました。銭函をはじめ、北海道の日本海側におけるニシン漁については、こちら「道の駅 おびら鰊番屋」も参照してみてください。
現在の銭函の中心地であるJR銭函駅。
「炎」と題された印象的なモニュメント。銭函駅付近も潮風が強烈に吹き付ける場所であり、風に吹かれて劣化が進んでしまっています。
銭函駅に設置された「銭箱」。このような箱が、漁業最盛期には各家庭に見られ、中には巨額のお金が入っていたのです。
銭函駅構内。小樽市にも札幌市にも近いことから、比較的利用者が多い駅です。
小樽方面の線路。
札幌方面の線路。駅の構造自体はシンプルなものとなっています。
銭函エリアのおすすめスポット①:銭函海水浴場と恵比須岩
銭函エリアには、「おたるドリームビーチ」「サンセットビーチ銭函」「銭函海水浴場」という3つの海水浴場が存在しています。その中でも「銭函海水浴場」は、駅から最も近い海水浴場であり、シーズン中には札幌や小樽から多数の遊泳客が訪れます。
銭函海水浴場は地形的にも泳ぎに適した場所で、海水浴やサーフィンを子供から大人まで楽しめる場所としても魅力です。例年8月下旬で海水浴場はクローズしますが、良い波が現れるという点から、クローズ後にも足しげく通うサーファーの方も数多くいらっしゃいます。
海水浴場以外にも、銭函には「恵比須岩」と呼ばれる巨大な岩が鎮座しています。恵比須岩は、古くからパワースポットとして崇められてきました。恵比須岩の近くには「アオバト」という海鳥が飛来し、鳥獣保護区になっていることから近づくことはできません。
筆者が訪れた時期はシーズンオフであり、さらに風が強く波も高かったため、砂浜は閑散としていました。
恵比須岩。岸壁が長年にわたり波に削られたことで、このように海側に切り出された形で鎮座しています。
巨大な高速道路の高架橋。銭函には「銭函IC」があることから、札幌方面からのアクセスも抜群です。
銭函エリアのおすすめスポット②:餃子茶屋 あおぞら銭函3丁め
銭函エリアでお腹がすいたら、ぜひともこちらの餃子屋さんに足を延ばしてみましょう。店名どおり「銭函三丁目」に位置しているこちらのお店は、国道沿いにあることからアクセスがよく、家族でもカップルでも楽しめるお店となっています。
古民家を改装した店内は、北海道・銭函にありながらどこか南国風の雰囲気が漂います。映画「千と千尋の神隠し」の世界観を思わせるような、素朴で温かみのある内装となっています。随所にアンティークな家具や時計なども並んでいます。古民家の歴史を、そのまま現代に伝え続けている場所とも言えるでしょう。
また、小上がりの席では足を伸ばして座ることもでき、お子様が走り回っても問題ないようなフェルト敷きの床になっています。絵本なども数多く用意されており、家族でも楽しい時間を過ごすことができる店です。
国道を走っていてもすぐにわかる大きな看板が目印です。
古民家を改修した、小奇麗な印象の外装。
内装は南国風であり、アンティーク家具などをそのまま設置しているため、雰囲気満点です。
メニューは、ジャンボ餃子がメインとなっています。ジャンボ餃子定食は5個のジャンボ餃子付き、三粒餃子定食は3個のジャンボ餃子付きとなっています。
餃子の食べ方が解説されています。
三粒餃子定食を注文しました。普通の方であれば、ジャンボ餃子3つでも十分にお腹いっぱいになれます。
自家製のラー油は、ぜひとも味わっておきたいところです。
ジャンボ餃子の中には、餡がぎっしりと詰まっています。
様々な絵本が並んでいるので、お子様と来店しても楽しく過ごすことができます。
銭函のまとめ
銭函エリアは北海道内で最も早くから拓けた場所であり、かつてはニシンなどの重要な漁場として栄えた場所でした。現在では海水浴場を中心に海と共生する場所となっています。オロロンライン上で通過する際には海の景観と合わせて、ぜひとも立ち寄っておきたい場所です。
オロロンラインは、この案内板から国道5号線を出て、国道337号線へと進んでいきます。次回は、北海道の中心都市・札幌市の手稲区まで、足を延ばしてみましょう。
Ichiro
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