オロロンライン随一の景勝地!雄冬エリアを紹介!

オロロンラインの雄冬エリアについて紹介します。秘境とも呼ばれる雄冬エリアには、一度目にすれば忘れられない思い出になるような、絶景スポットが存在しています。なぜいままでこの地を知らなかったのかと後悔してしまうほどの雄大な景色を、ぜひその目に焼き付けてくださいね。

雄冬エリアは、オロロンライン随一の絶景スポット!

石狩市浜益区からおよそ18キロ北上したところにある、「雄冬エリア」。全国的な知名度は皆無ですし、北海道内でもかなりマイナーな地名のひとつに挙げられるであろう雄冬は、実は知る人ぞ知るオロロンライン、そして北海道内でも随一の絶景スポットとなっています。

雄冬までは札幌市中心部から90キロほどであり、札幌市から日帰りで訪れる場合にも比較的アクセスしやすい点が魅力です。札幌市からそれほど遠くない場所で見られる絶景としては、間違いなくナンバーワンだと断言してしまってよいでしょう。

百聞は一見にしかず。どれほど素晴らしいかということを、まずは何枚かの写真で示してみたいと思います。


高台から見た雄冬地区の集落と日本海。


雄冬山から見た山の斜面と集落。夕方の空が海と入り混じり、混然一体となっていく様子が分かります。

いかがですか。筆者が強力にプッシュする理由も多少わかっていただけましたら幸いです。もちろん雄冬以外にもオロロンラインでは日本海の絶景が数多く楽しめますが、大都市札幌からの距離と、高台からの景観、そしてその思わず息を飲み、感嘆の声を上げてしまうほどのスケール感と感動的なまでの絶景が楽しめる雄冬エリアは、オロロンラインの中でも景観という部分に関しては抜きんでたものを持っていると言えるでしょう。

かつては陸の孤島であった集落・雄冬とは?

オロロンライン随一の景勝地・雄冬は、旧浜益村と増毛町にまたがる、面積自体は比較的大きな場所となっています。反面、集落は小さく、雄冬の漁港を中心に現在も細々と中心産業である漁業で生計を立てている方が住んでいます。


雄冬の集落の近くが丁度増毛町との境界線であり、このような看板が立っています。


雄冬漁港。小さな港ですが、地元住民の方にとっては生活の中心地です。


近年では、旧浜益村などと並んで釣り客が数多く訪れる場所となっています。

かつての雄冬は、札幌側からはもちろん、旧浜益村からも増毛町からも往来することができない、いわゆる「陸の孤島」として、北海道における秘境中の秘境となっていました。この場所は1978年に、北海道で最後に電話回線の自動化が完了した場所でもあり、それほどまでに外部の人間が近づくことが難しい集落となっていたのです。特に冬場は気象条件が悪い地域であり、外部からアクセスすることは事実上不可能な状態となっていました。

オロロンラインが雄冬に通ったのは1981年のことでしたが、開通当初はトンネルの崩落事故が発生するなど、なかなか陸の孤島から脱却することはできませんでした。前回の記事でも紹介しましたが、現在でもトンネルでは様々な工事が行われており、荒天時には通行止めがなされることもあるなど、陸の孤島時代の名残は今でも色濃く残っているのが現状です。


雄冬集落の中心地。トンネル崩落事故などもあり、実際に国道が全線開通したのは1984年のことでした。


現在でも、冬には荒天の日が多く、浜益から雄冬間の道路は頻繁に通行止めとなります。天気が悪い日には交通情報をチェックしてから雄冬方面へ出かけるべきだと言えるでしょう。

雄冬エリアのおすすめスポット①:雄冬岬展望台

雄冬エリアにおいて絶景を楽しむならば、ぜひとも雄冬岬展望台に登ってみることをおすすめします。特に晴れた日のサンセットタイムには、幻想的すぎるがゆえに現実感がないような光景を目の当たりにすることができ、オロロンライン上でも屈指の絶景を見ることができます。


展望台の前には大きめの看板があることから、アクセスも容易な点がうれしいですね。


若干傾斜が急な坂道を、車の場合には2、3分登っていくことになります。頂上には大きな駐車場が設けられています。


雄冬岬展望台を中心として、「雄冬園地」が形成されています。散策路は道が険しいため、しっかりとしたハイキングの装備で臨んだ方がよいでしょう。


夏季は時間が長く設定されています。夜間は明かりが少ないため注意が必要ですが、満天の星空を眺めることができるという部分でも訪れておきたい場所です。


手つかずの自然が残されているため、このような看板も立っています。

雄冬岬展望台は、旧厚田村の「恋人の聖地」などと比べると知名度としてはかなり低いものとなっています。しかし、展望台から見える景観は周辺の有名な景観スポットを軽く凌駕してしまうほど素晴らしいものであり、ぜひ一度、できればサンセットタイムに訪れてみてほしい場所だと言えるでしょう。


階段を登り切れば、目の前には絶景が広がります。


展望台からの眺め。雲の切れ間から夕日が差し込む光景は、この世のものとは思えないほど美しいものとなっています。


昔の人々が神の存在を信じるようになった理由がわかるような、信じられないほどの美しい光景が広がります。


雲の切れ間から差すオレンジ色の光が、日本海を染めていきます。


時間が経つと、次第にオレンジ色の光は成りを潜めるようになっていきます。夜の訪れです。


海側だけでなく、山側の光景も素晴らしいのが雄冬の魅力です。雲がかかった山側の光景も、幻想的なものとなっています。


展望台自体も、風情のある形をしているのが特徴です。

雄冬エリアのおすすめスポット②:白銀の滝

雄冬エリアにおいてもうひとつ絶対に見逃せないのが、「浜益トンネル」を抜けてすぐの場所にある「白銀の滝」です。こちらは、晴れた日の昼間に訪れるのがベストだと言えるでしょう。

落差約30メートルを流れ落ちる水の流れからは、大いなる迫力とマイナスイオンを感じることができます。緑の生い茂る岩場と文字通り「白銀」の色をまとって流れ落ちる滝とのコントラストは見事であり、併設されているパーキングにおいて休憩がてら、自然の神秘を楽しめる場所となっています。


看板と滝の全景。滝の水はそのまま日本海へと流れ落ちており、雄大な自然の魅力を感じられます。


陽の光に照らされて海へと流れ落ちる水の流れは、日本海の絶景とはまた違った風情を持っています。


岩場と緑とのコントラストは、見事の一言です。冬場には滝が凍りつき、冬にしか見られない幻想的な景観を作り出しています。


岩場自体も大変に迫力があり、こちらに迫ってくるような雄大さを持っています。


陽の光が照らす滝の姿は、とても神秘的です。


滝から流れ落ちた水は、このように海へと流れ落ちて、日本海の大海原へと広がっていくのです。


白銀の滝の目の前に広がる日本海の光景もまた、爽快感があって素晴らしいものとなっています。


見渡す限りの大海原が心地よいですね。


白銀の滝に併設された駐車場にはトイレがありますので、トイレ休憩を取っても良いでしょう。


SUNSET WAVEという、丸い形をしたモニュメントが近くに飾られています。


集落の住民にとって長年の願いであった、国道開通を記念した石碑もあります。

雄冬エリアのまとめ

雄冬エリアは、1980年代におけるオロロンライン開通まで、長らく陸の孤島と化してきた場所でした。しかし、そのことが人の手を入れない、自然のままの景観を数多く生み出す遠因となったことは言うまでもありません。人間が作った国道開通によって便利に往来できるようになった雄冬エリアですが、自然の姿は今も昔も姿を変えておらず、荘厳な雰囲気をもって私たちの目の前に鎮座しています。
雄冬エリアを超えると、一気に増毛町に近づいていくことになります。増毛町に入る前に、その手前の「別刈地区」にも忘れずに寄っておくようにしましょう。

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Ichiro

Ichiro

北海道を旅するライター。北海道内道の駅完全制覇を2017年に達成。北海道内で行ったことがないのはえりも岬のみという自称「北海道マイスター」。

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