全国一寒い町!道の駅 オーロラタウン93りくべつとは?

陸別町の道の駅 オーロラタウン93りくべつを紹介します。全国で最も寒い町・陸別町は、冬場にはマイナス30度を下回るようなこともある町です。「低緯度オーロラ」が見られることから名づけられた道の駅は、陸別町の魅力を集めた施設となっています。

北海道で一番寒い町・陸別町!アクセス方法は?

冬は寒い北海道ですが、北海道の中でも内陸部は特に苛烈なほどの寒さに見舞われる傾向にあります。マイナス20度を下回ることも珍しくなく、時にマイナス30度以下という、すべてのものが凍りついてしまうような寒さとなる自治体も、数多くあるのです。

十勝の内陸部に位置する「陸別町」は、そんな北海道の中でも最も寒い自治体として知られている町です。1月の平均最低気温は、全国で最も低いマイナス20.2度。1月下旬から2月中旬ごろまではマイナス25度を下回ることも珍しくなく、マイナス30度を下回ることもしばしばあるような町なのです。

そんな寒さを町おこしの一環として利用している陸別町では、「陸別しばれフェスティバル」などの寒さを全面的に押し出したイベントなども開かれています。

札幌市から陸別町へアクセスする際には、道東自動車道を通って行くとスムーズです。道東自動車道の足寄ICで降り、国道242号線を北上すると陸別町へたどり着くことができます。札幌からはおよそ4時間程度の道のりであり、かなりのロングドライブとなります。

陸別町内には、このように「日本一寒い街」という表示がいたるところで見られます。

陸別町は、真冬にはマイナス30度近くまで気温が下がります。車についた土のわずかな水分が凍り、写真のように車体に張り付いてしまう現象が起きることも珍しいことではありません。

オーロラも見える?道の駅 オーロラタウン93りくべつとは?

道の駅 オーロラタウン93りくべつは、陸別町の中心部に位置している道の駅です。「オーロラタウン」という名前は、陸別町で実際にオーロラを観察できることからつけられた名前になっています。

通常は高緯度の場所でしか見られないオーロラですが、陸別町をはじめとする北海道の一部の街では「低緯度オーロラ」というオーロラをまれに観察することができます。陸別町は非常に寒く、空気が澄み切っているため、低緯度オーロラの観測にも向いている場所なのです。

道の駅施設の外観。入り口には温度計が設置されており、日々の気温がすぐにわかるようになっています。この日はマイナス7度と、冬の陸別町としては比較的暖かい気候でした。

陸別町では酪農が盛んであり、このような牛の形をしたベンチも設置されています。

道の駅施設内部の様子。2階へ上がる階段は吹き抜けのような構造になっているため、開放感にあふれる造りとなっています。

陸別町や周辺自治体の特産物を販売する直売コーナーが設けられています。

「オーロラタウン」にちなみ、宇宙関連のグッズも数多く取り扱われています。

陸別町に限らず、道東地方はシカが数多く生息している場所です。これらの地域ではシカの駆除などが進められており、その一部が「鹿ジャーキー」などに加工されてこちらで販売されています。

陸別町の寒さと酪農業を生かしたデザート「りくべつミルクのおあずけプリン」です。

アルミのカップに入ったプリンは凍っており、10分程度の時間をおいて解凍しなければ食べることができません。

冬場だったこともあり、10分ほどおいてもなかなか解けず、20分ほどおいてやっと食べられる固さになりました。

まさに「カタラーナ」のような食感と味で、陸別産の牛乳の濃厚な味わいと、カラメルソースの苦みとパリパリ感がクセになるおいしさでした。

「ふるさと銀河線」とは?廃線された路線に思いをはせてみよう

陸別町にはかつて、「ふるさと銀河線」というローカル線が走っていました。「ふるさと銀河線」はもともと「網走線」の名前で運行されていた路線で、池田町・陸別町などの道東方面から、網走・北見などの道北方面までを結ぶ路線として存在していました。

1987年に国鉄が民営化されると、採算が合わなくなってきていた「網走線」は廃線の危機に見舞われますが、「ふるさと銀河線」へと名前を変えて、通勤や通学以外に観光の要素も盛り込んだ路線として存続していました。

しかし、少子化などの影響もあって利用者は減少の一途をたどり、2006年4月には、「ふるさと銀河線」はその役目を終えて廃線となってしまったのです。

こちらの道の駅には、実際に利用されていた列車やホームなどがそのまま残されており、ふるさと銀河線について深く学ぶことができます。

往年のふるさと銀河線の姿を写した写真が、道の駅の入り口側に展示されています。

ふるさと銀河線開業時に使われた横断幕が、施設内にそのまま飾られています。

ふるさと銀河線は名称改定後も利用者が落ち込み続け、観光列車としての利用も少なくなってしまい、廃線に至ってしまいました。昨今議論されているJR北海道の在来線の存続・廃線問題と、構図は全く同じです。

ふるさと銀河線の列車。現在では、1年に1度「りくべつしばれフェスティバル」の時だけ、列車が運行されることになっています。

陸別駅のホーム。当時のまま、現在も残されています。

道の駅 オーロラタウン93りくべつのまとめ

道の駅 オーロラタウン93りくべつは、陸別町の特産物などを販売しているだけでなく、「ふるさと銀河線」を後世に語り継ぐ重要な役割を担っているスポットです。ドライブ途中などに立ち寄って、北海道を代表するローカル線のひとつであったふるさと銀河線について思いをはせてみてはいかがでしょうか。

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Ichiro

Ichiro

北海道を旅するライター。北海道内道の駅完全制覇を2017年に達成。北海道内で行ったことがないのはえりも岬のみという自称「北海道マイスター」。

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